2021年3月25日にJASRACとAPMA(アジア・太平洋音楽創作者連盟)の共催で国際オンラインシンポジウム「アジアのバイアウト問題を考える」を開催しました。
バイアウトとは、映画製作者、放送局、レコード会社などが作詞者・作曲者に楽曲の創作を委嘱する際、一時金と引き換えに著作権を買い取る商取引を指します。バイアウトされた作品が、想定外のヒットをしても、通常、作詞者・作曲者は報酬を受け取ることはできません。動画コンテンツ、オンラインゲームの量産で世界的にこの問題が拡大しています。APMA(都倉俊一会長/当時)は、バイアウトへの懸念と解決策を訴え、2018年のジャカルタ総会でシンポジウムを開催するなど、取り組みを続けてきました。
このバイアウト問題を顕在化させ各方面に解決を呼びかける必要から、JASRACとAPMAは今回、共催で東京・ストックホルム・パリ・香港を結ぶウェビナー形式のシンポジウムを開催しました。クリエイター自身がバイアウト契約を結ぶ際、正しい知識をもとに意思決定する必要があること、またそのための啓発活動の必要性について訴えました。
※敬称略。役職等はシンポジウム実施時のものです。
第1部 トーク・セッション
ビヨルン・ウルヴァース(ABBAメンバー、CISAC(著作権協会国際連合)会長)
都倉 俊一(作曲家・編曲家・プロデューサー、APMA会長)
第2部 基調講演
アリス・リー(香港大学准教授)
第3部 パネルディスカッション
ガディ・オロン(CISAC事務局長)
アリス・リー(香港大学准教授)
渡辺 聡(CISACアジア太平洋委員会委員長(司会))