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日本音楽著作権協会(JASRAC)は、3月11日、作家・音楽出版社等の権利者に著作物使用料を分配しました。2024年3月の分配額は、372億8,712万6,155円(前年度同期比102.4%)となりました(※1)。
この結果、2023年度通期(2023年6月、9月、12月および2024年3月の4期合計)の分配額が確定し、1,351億2,644万1,396円(前年度比107.5%)となり、昨年度の過去最高額を更新しました。分配額が1,300億円を超えるのは初めてです。なお、この分配額は、主に2022年度下半期(2022年10月~2023年3月)と2023年度上半期(2023年4月~9月)の使用料収入が反映されたものです(※2)。
2023年度通期の分配対象楽曲数は、312万1,804曲です。分配対象楽曲数が300万を超えるのは初めてです。分配対象の権利者数は、音楽出版社を通じた分配を含めますと、著作者8万5,801人、音楽出版社3,071社です。このほか、120の外国団体を通じて41万4,254人の著作者、5万1,233社の音楽出版社にも使用料が分配されます。
<利用分野別の主なトピックス(2023年度通期)>
演奏会等・ 大規模演奏会等 |
演奏会等は、使用料算定の基礎となる入場料(チケット代)が上昇傾向にあることなどから、約58.5億円(前年度同期比115.8%)となりました。大規模演奏会等は、上記の理由に加え、国内外のアーティストのドーム・アリーナ公演が増加したことから、約35.1億円(前年度同期比185.2%)となりました。 |
外国入金 | アメリカ、フランスを中心に配信分野が好調であったことなどから、演奏権は約14.6億円(前年度比127.4%)、録音権は約4.4億円(前年度比126.4%)となりました。 |
ゲーム目的複製 |
スマートパチンコやスマートパチスロの新機種が市場に多く導入されたことから、約 29.8 億円(前年度比 105.9%)となりました。 |
インタラクティブ配信 | 動画配信サービスや音楽サブスクリプションの市場が好調を維持していること、一部の大手配信サービスと利用許諾契約を更改したことなどから、約465.2億円(前年度比112.2%)となりました。 |
JASRACは、今後もクリエイター・権利者への対価還元を通じて、音楽産業および音楽文化の発展に努めてまいります。
※1 権利者への送金の際、上記分配額から管理手数料、所得税等を控除します。
※2 使用料の入金から分配までに要する期間は科目によって異なります。
(参考資料)2024年3月・2023年度通期分配実績表