CISAC(著作権協会国際連合)は2026年6月4日、フランス・パリで開催された創立100周年記念総会において、生成AIに関する国際的な指針となる「パリ宣言」(The Paris Commitment)を採択しました。
The Paris Commitment

パリ宣言(日本語訳)
パリ宣言
創造性こそが私たちを人間たらしめる
それは、私たちが世界をどう捉え、他者をどう理解し、自己をどう見つめるかを形作る。私たちの命の根幹である。
文化を牽引し、経済の原動力となり、国境や世代をも超えて人々をつなぐ。
人工知能の急速な進化が、創造的な営みの価値を脅かす今、私たちが共に担うべき責任をここに確認する。人間の創造性は、表現、文化、アイデンティティ、そして人類の進歩を決定づける原動力として、保護され、尊重され、未来へと受け継がれなければならない。
この精神を基に、私たちは以下の原則を遵守することを宣言する。
- 創造性とは、人間の根源的な営みであり、積極的に守り抜かなければならない。
人間のクリエイターは、芸術表現と文化的多様性の源流である。地域に根差した物語、言葉、人々の声、伝統は、活力に満ちた多様なコミュニティの生命線であり、決して衰退させてはならない。 - イノベーションは創造の価値を強化するべきもの、決して弱体化させるものであってはならない。
技術の進歩は、透明性・適切な許諾・公正な報酬を通じ、クリエイターの権利を尊重しなければならない。AI は人間の創造性をサポートするものであるべきであり、搾取するものであってはならない。 - 著作権の集中管理は、公正で持続可能な創造エコシステムの要である。
クリエイター、集中管理団体、文化機関そして産業パートナーの間の強力な連携こそ、クリエイターが繁栄し、社会と文化に貢献し続けていくために必要不可欠である。 - 政府及び政策決定者は、創造性の未来を守るために行動しなければならない。
政策や規制は、クリエイターの権利を擁護し、権利者への説明責任を担保し、文化的表現の多様性と尊厳を保護するために、進化しなければならない。
文化が人間の想像力と表現によって形作られ続ける世界を、未来の世代が受け継ぐことができるよう、私たちはここに宣言する。
CISAC 100 周年に際しパリにて採択