JASRACは、著作権思想を普及するための事業の一つとして、大学での著作権に関する講座開設に資金を拠出しています。
簡単に「寄附講座」と呼んでいますが、これは、知的財産権への理解が深まるように、次代を担う学生に著作権を中心とした知的財産権について学ぶ機会を提供するためのものです。将来法曹界で活躍することが期待される法学部法律学科の学生や法科大学院の学生、また、著作権と文化のかかわりから文学部の学生にも対象を広げて行っており、これまで、成蹊大学法学部、慶應義塾大学文学部、立命館大学産業社会学部、明治大学法科大学院で開設してきました。(詳細については、下表をご覧ください)
また、2005年からは、東京大学大学院法学政治学研究科に設置された著作権法等奨学研究会に奨学寄附金を交付しています。研究部門への奨学寄附金の交付は、著作権法をはじめとする知的財産権に関する諸課題の専門的な調査研究を支援するとともに、若手研究者の育成に寄与することを願って実施するものです。
これに加え2007年度からは、広く社会人一般を対象に著作権への理解を促進するため、放送大学教養学部「著作権法概論」を寄附科目として支援しています。
これら寄附講座や奨学寄附金の交付にかかわる事業は、知的財産権への理解を深めると同時に、この分野の専門家育成に貢献し、知的財産立国実現に向けた我が国の政策にも適う事業と考えています。ただし、このような事業は、長く着実に継続していくことによって成果が表れるものですから、長い伝統を持つ著作権の管理団体であるJASRACにおいてこそ担わなければならない社会貢献事業として、今後よりいっそう内容を充実させ継続していきたいと考えています。 |