2019年、
JASRACは、
創立80周年
を迎えました。

JASRACは、この80年間を、レコード産業や放送事業に携わる皆さま、コンサートを主催する皆さま、カラオケ店などで音楽を利用される皆さまを始めとする、音楽文化を担うすべての方々に支えられ、育てられながら歩んでまいりました。

JASRACが誕生した1939年、人々が音楽を楽しむ手段は、まだ劇場やラジオ放送、SPレコードなどに限られていました。戦後始まったテレビ放送によって、音楽はより身近な娯楽になりました。そして、高度成長が終わりを告げ、夜の巷にカラオケの歌声が響く頃には、若者はヘッドフォン・ステレオで音楽を街に持ち出し、CDがアナログレコードに取って代わりました。さらに今日では、CDやDVD等のパッケージソフトも音楽配信や動画配信に主役の座を譲りつつあります。

このような音楽を巡る時代の移り変わりを、JASRACは、絶えず見守り、さまざまな課題を乗り越えながら、世界中の音楽が皆さまの耳に届くよう、音楽を楽しむ方と作り手の接点でありつづけてきました。創立80周年を迎え、私たちは、改革の精神を旨とし、国際ルールに則ったきめ細かな管理と世界最高水準のサービスを目指し、さらなる飛躍を遂げなければならないとの思いを新たにしています。

2019年5月には、著作権管理団体の国際組織であるCISACの総会を招致し、音楽にとどまらない幅広い分野の文化芸術関係者が世界中から東京に集いました。今後もJASRACは、文化芸術の価値を中心に据えた豊かな社会をめざしてまいります。
皆さまと音楽との出会いが、JASRACを通してより一層広がり、豊かな文化が花開くこと、そして、スポーツの祭典東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年と相まって、2019年が文化芸術の年として人々に長く記憶されることを願っています。