新定款・信託契約約款が許認可

 JASRACの新しい定款および著作権信託契約約款が、3月6日付で文部大臣の認可および文化庁長官の許可をそれぞれ受け、4月1日から施行されました。
 この改正によって「任意的入退会制度」「会費制」が導入されることになり、新たな会員、信託者制度のもとでJASRACは、本来の著作権管理業務に加えて、会費を主な財源とする公益的文化事業に積極的に取り組んでいくことになりました。
 任意的入退会制度とは、作詞者、作曲者等がJASRACに著作権の管理を委託する場合に、作品の管理を委託するだけの「信託者」の立場にとどまるか、JASRACの運営に参画する「会員」となるかを自由に選択することのできる制度で、「会員」の立場を選ばれた方からは所定の会費のお支払いをいただくことになります。
 「信託者」の立場を選ばれた場合でも、作品の管理については「信託者」「会員」の区別なく行われます。
 公益社団法人としてのJASRACは、作詞者、作曲者など著作権者の利益擁護だけでなく、広く社会全体の利益のための活動を行うことが求められており、これら2つの制度は、公益的文化事業を進めるために不可欠との判断から導入されたものです。
信託契約・入会の手続き、信託者と会員の違い、会費の額など詳細については、「信託契約と入会のご案内」をご参照ください。


大阪の12事業者15店舗に対し仮処分申立て

 JASRACは3月13日、大阪支部管内の社交場および関連する神戸支部管内のカラオケ歌唱室(カラオケボックス)計12事業者15店舗に対し、JASRAC管理作品の録音・録画物の再生(演奏・上映)と歌唱の禁止、カラオケ機器や電子オルガン等の執行官保管などを求める著作権侵害差止等の仮処分を大阪地裁に申し立てました。大阪での大量訴訟は昨年3月につづき2度目となります。
 大阪支部ではこれまでも未契約店に対し、度重ねて説明や注意を行い、社交場等の管理率向上に努めてきましたが、他の地域に比べ依然、管理率が低迷しています。管内の契約店からも公平な管理へ積極的な業務施策を望む声も寄せられており、同支部では現状打開のため、悪質店には今後も徹底して法的措置を講じていく予定です。


カラオケ教室不法録音物対策委員会が講習会

 カラオケ教室における不法録音物撲滅に向け、JASRACなど関係10団体で結成された「カラオケ教室不法録音物対策委員会(委員長・木村三郎日本レコード協会専務理事)」が2月20日、ビクター歌謡音楽研究会主催の「ビクター歌謡フォーラム'98」で著作権講習会を行いました。
 会場の赤坂プリンスホテルには、同研究会に所属するカラオケ教室の関係者約300人が集まり、講習会では対策委員会が制作したPRビデオ、テレビCMが上映され、事務局からカラオケ教室を運営する場合の著作権法上の留意点が説明されました。
 教室関係者からは、歌詞・楽譜の複製使用料について少ない部数に対応した規定新設の要望や、キーチェンジしたカラオケ伴奏用CDの販売、また有線音楽放送から曲をダビングして配付する教室もあり厳しく取り締まってほしいなどの要望が出されました。
 事務局では「カラオケ教室不法録音110番(フリーダイヤル0120-04-7181)」へ情報提供を呼びかけています。



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