共通目的基金による初のコンサート

 2月16日、JASRACと日本芸能実演家団体協議会(芸団協)は、私的録音補償金管理協会SARAHからの共通目的基金による助成事業として、舞台芸術フェア・トーク&コンサート「音楽創生 映像とのダイアローグ」を東京オペラシティコンサートホールで開催、1,000人を超える聴衆が音楽とトークを楽しみました。
 私的録音補償金とは、デジタル方式の録音機器・記録媒体により私的録音する際にかかる補償金で、SARAHがメーカー等の協力をにより徴収していますが、補償金総額の2割以内は、共通目的基金として権利者全体の利益をはかる事業に充てることとされています。
 今回の催しは、著作物の振興、普及を目的としており、JASRAC評議員で作曲家・池辺晋一郎氏の、主に映像のために作曲された作品をオーケストラで演奏、また創作にまつわるエピソードなどを作曲家自身に語ってもらうことにより、映像と音楽との関係、著作物創作の意義、真の価値を浮かび上がらせようと開かれました。
 コンサートでは、池辺氏の代表的な映像音楽を東京フィルハーモニーポップスオーケストラが演奏、またトークコーナーでは、映画監督の篠田正浩氏をゲストに迎え、映像音楽創作の意義について、池辺・篠田の両氏がそれぞれ作曲家、映画監督としての立場から語り合いました。
 映像音楽ならではの劇的で繊細な演奏と、池辺、篠田両氏の軽妙なトークは満員の聴衆を魅了し、共通目的基金による初のコンサートは大盛況のうちに幕を閉じました。


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