「戦後」はまだ続いています。 JASRACは戦時加算義務の解消を求めています

戦時加算問題の解決に向けた最近の活動

JASRACは、戦時加算問題が早期に解決するよう、政府へ積極的に働きかけるとともに、国際会議において各国の著作権管理団体へ呼びかけるなど、様々な活動を行ってきました。
2007年6月1日には、ブリュッセルで開催されたCISAC(著作権協会国際連合)の年次総会にJASRACから都倉俊一理事が出席し、戦時加算の問題について理解を求めるスピーチを行っています。CISACはこれを受け、各国の著作権管理団体がそれぞれの会員に対し、この権利行使の凍結を働きかけることを全会一致で採択しました(CISAC総会決議(抜粋))。

また、JASRACの都倉俊一会長と菅原瑞夫理事長が、2012年4月6日に平野博文文部科学大臣を、2013年2月5日に岸田文雄外務大臣を訪問し、二度にわたり「政策要望書」を提出しています。この要望書において、JASRACは政府に対し、戦時加算の対象となる15カ国との間で個別に、戦時加算の権利を行使しないことの合意を得る二国間協定を交わすことを要望しました。
戦時加算の根拠となっているサンフランシスコ平和条約は、全体で27条からなり、戦時加算に関する規定がその一部であるため、これだけを取り上げて条約の改正を行うことは極めて困難です。対象国との二国間交渉で戦時加算の権利を行使しないとの合意を得る方法も探ってきましたが、解決には至っていません。

その後、2016年2月、TPP協定交渉において、戦時加算対象国であるアメリカ、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドとの間で個別に交わされた、著作権の保護期間に関する書簡で、戦時加算義務への対処のため著作権管理団体の取り組みを奨励することおよびそれを政府間で後押しすることが確認されました(内閣官房ホームページ)。
さらに2018年7月、日EU・EPA交渉においても、対象国のイギリス、オランダ、ギリシャ、フランス、ベルギーとの間で同様の書簡による確認が行われました(外務省ホームページ)。
2018年12月30日、TPP11協定の発効に伴い、TPP11整備法が施行され、日本での著作権保護期間は著作者の死後50年から70年に延長されました。これに伴い、法的には保護期間70年に加えて戦時加算分が保護されることとなりました。これを受けてJASRAC は、戦時加算義務の実質的な解消を実現するため、各国の著作権管理団体に対し戦時加算の権利を放棄するよう求め、協議を継続しています。放棄に同意した団体の情報など最新の状況はこちらをご確認ください。

※文中の役職は、全て当時のものです。

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