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第4回JASRAC音楽文化賞

「JASRAC音楽文化賞」は、売上や利用実績などの数字には表れない地道な活動を行っている個人・団体・作品等に光をあて、音楽文化の発展に寄与した功績を称え顕彰することにより、今後の活動への励みとしていただくことを願い、2014年11月に創設されました。

第4回の受賞者は次の方々に決定し、2017年11月17日、都内で行われた贈呈式にて、浅石道夫理事長から表彰盾と副賞が贈られました。

ロビン・トンプソン(Robin Thompson) 様

顕彰理由

30年以上にわたり琉球古典音楽の研究及び振興活動に努めた成果として、2016年9月、楽譜集「琉楽百控(りゅうがくひゃっこう)」を著した。100曲の琉球古典音楽の三線譜、歌唱部を精緻な五線譜で表し、楽曲の形式等の分析、歌詞の英訳、ローマ字表記など、18世紀以降、口頭伝承されてきた琉球古典音楽の構造を内外の実演家・愛好家や、研究者に解き明かした功績をたたえ顕彰する。

受賞者のコメント

日本の音楽は、首里の花が色とりどりに咲く豊かな庭のよう。受賞を励みに、沖縄の音楽に限らず、日本の音楽の理解・普及を推進していきたいと思います。

略歴・実績
1950年、英国ロンドン生まれ。ロンドン王立音楽アカデミー及びロンドン大学を卒業後、日本の伝統音楽研究のため来日。1981年、東京藝術大学大学院音楽研究科音楽学専攻修士課程修了。1982年、琉球古典音楽の研究・実演に着手。沖縄タイムス社主催の芸術選奨賞選考会の三線、胡弓部門のグランプリを受賞した後、ロンドン大学 東洋・アフリカ研究学院(SOAS)を拠点に、「ロンドン三線会」を結成、活動するなど、海外でも琉球古典音楽の普及振興に努めた。現在は那覇市首里に居を構え、琉球古典音楽野村流保存会、琉球古典音楽湛水流保存会の師範を務めており、雅楽、琉球古典音楽の新作など、和楽器のための曲を多数作曲している。

「團伊玖磨さんの音楽を楽しむ会」 代表 中野 政則(なかの まさのり) 様

顕彰理由

團伊玖磨が作曲した、壮大なスケールを持つ作品をゆかりの地で、地域の人々らと歌い継ぐ活動を長年にわたり牽引した。日の目を見ることのなかった合唱組曲を発掘・出版し、初演した。創作の舞台となった郷土と、そこに住む人々と作家の想いを、音楽の持つ力で、深く豊かに結びつけた活動をたたえ顕彰する。

受賞者のコメント

この受賞の喜びを、一緒に團作品を歌い継いできた筑後川流域の人、全国の團作品を奏でる人たちと分かち合いたいです。

略歴・実績
福岡県久留米市を創業地とするブリヂストン社勤務時代、同社が進めた文化活動を通じ團伊玖磨との交流を深めた中野政則氏が中心になり、2000年に発足した団体。九州ゆかりの團作品の公演を企画・実施しており、團逝去の翌2002年から5年をかけて、混声合唱組曲「筑後川」全5楽章を楽章ごとに各年"歌い継ぐ"コンサートを筑後川流域で開催した。2007年には、200人を超える団員によって、團終焉の地・蘇州市で同曲の中国初演を実現させ、以降毎年、團作品の公演を関係の深い場所で開催している。他方2013年、團による幻の合唱組曲「唐津」の自筆譜を発掘・出版し、作曲から34年目の2015年に全曲を初演、2017年10月、在京の合唱団 により東京初演。

「左手のアーカイブ」プロジェクト 主宰 智内 威雄(ちない たけお) 様

顕彰理由

"左手のためのピアノ作品"という貴重な音楽作品群に光を当て、埋もれた作品の発掘・紹介、作編曲の委嘱等に努めた。片手演奏の認知向上・普及振興により、障害のある演奏家を勇気づけた。幼児から高齢者まで広い層に片手演奏を紹介・指導するなど、音楽の新たな魅力と可能性を広げた活動をたたえ顕彰する。

受賞者のコメント

『困難の時代を乗り越えて未来に』をスローガンに進んできました。将来的に、左手の音楽を無形文化財に登録できるよう、組織づくりをすすめていきたいと思います。

略歴・実績
局所性ジストニアにより右手に運動障害が発症した後、「左手のピアニスト」として再起した智内威雄氏が、2010年に発足したプロジェクト。左手だけで弾くことのできるレパートリーが内外に不足している状況を打破するため、18世紀以降、散逸等で埋もれた状態にある楽譜を、音楽史等を頼りに約300曲集め、楽譜の出版、演奏会の実施、CDへの収録等を重ねているほか、左手だけで弾くことのできる曲の作編曲の委嘱も進めている。2013年からは、公開レッスン、発表会、講義を含むワークショップ形式の交流イベント「ワンハンドピアノフェスタ!」を実施している。

JASRAC音楽文化賞選考委員(五十音順)

阿部毅氏(朝日新聞 文化くらし報道部 部長)、加藤義久氏(共同通信社編集局文化部 部長)、吉田俊宏氏(日本経済新聞社 編集局文化部 編集委員)、西川龍一氏(日本放送協会 放送総局解説委員室 解説委員)、西田浩氏(読売新聞東京本社 編集局文化部 編集委員)

選考委員の役職は選考時点のものです。

推薦協力

一般社団法人 日本新聞協会

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