音人工房

JASRAC 日本音楽著作権協会

第12回 黒須 克彦 Katsuhiko Kurosu

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Vol.2 職業作家の人生を歩み始めて…

職業作家とはどのようなものなのでしょう?

黒須:シンガーソングライターの方々は、自分が表現したいものが明確にあり、言うならば、ゼロからつくるものだと思うんです。僕たち職業作家は、ゼロからではなく、一からつくるものだと思っています。注文に沿って、クライアントの希望していることをできる限り形にすることを大切にしています。もちろん、言われるがままにつくるのではなく、自分のスタイルもしっかり出していきます。

曲はどのようにしてつくるのですか?

黒須:鍵盤を弾きながらつくることもあれば、車を運転しているときにふと思い浮かぶこともあります。とにかく、思いついたらこまめに録音して、それらを実際に打ち込んでみてから、微調整を重ねていくんです。メロディが最初にできることが多いですが、ギターのリフからできることもあります。1回だけ、家に帰るまでの車の中で、全部できたこともありますよ(笑)。

行き詰まってしまったときのリフレッシュ方法は?

黒須:他のことをするのが一番だと思います。僕は好きな音楽を何も考えずに聴きます。それこそ、学生のときに聴いていた曲を聴いて、気持ちをリセットする。他にも、テレビや映画を見て笑ったり、泣いたり、感情を発散させるのは効果的だと思います。

自身のターニングポイントとなった曲を教えてください。

黒須:『夢をかなえてドラえもん』(2007年)ですね。とても偉大な作品に関わらせていただいた、というのが気持ちの面でも非常に大きかったです。

この曲では、作詞もされていますよね?

黒須:はい。でも実は、最初は曲だけの募集だったんですよ。この曲に限らず、僕は最初に曲のデモをつくるとき、歌詞もつけた状態で提出するんです。サビの頭に印象的な言葉がついているのと、「♪ラララ」とでは、与えるインパクトが全然違うと思うので。一方で、インパクトが強過ぎる言葉は使わないようにすることも大事なので、微妙なバランス感が求められるんですけど(笑)。ドラえもんのときも、いつもと同じように作品の世界観をイメージした仮の歌詞をつけて提出しました。その後、曲の採用が決まり、歌詞の募集が始まったのですが、「ついていた詞の雰囲気が良かったので、作詞のコンペにも参加しませんか?」というお話をいただきました。せっかくなので、仮の歌詞を整えてコンペに出したところ、歌詞も採用していただけることになったんです。

最初にテレビで放送されたときは、格別な思いがあったのでは?

黒須:曲が採用になった、との第一報をいただいてから、歌詞のコンペや編曲、レコーディングなどがあり、初回の放映までは長い時間がかかったんですね。最初にオンエアされたときは、とりあえずホッとしました。

音人工房 -OTOBITO KOBO-

黒須さん所属事務所Peak A Soul+内「MB ONE Studio」

【使用機材】

  • CONSOLE / SOUNDTRACS MRX-32-8-16
  • HDR AUDIO SYS / ProToolsHDX、ProToolsHD3accel
  • CPU / Mac Pro2.4Ghz 12core、Mac Pro3.0Ghz Dual
  • MONITOR SP / FOSTEX NF-1、FOSTEX NF-1A、YAMAHA NS-10M
  • AMP / QSC model 1200
OUTBOARD /  TubeTech SSA2B
NEVE 33609B
AURORA AUDIO GTQ2
Focusrite ISA220
Urei 1176, 1176 Black
AVALON DESIGN VT-747SP, VT737SP Black
DROWMER 1960
TL Audio VP-5051
TMD CL-F670, ClassicNubo
dbx 160X
HHB Radius 10, Radius 40
TC 1140
SONY MU-R201
Roland RSP-550, SDE-3000
MICROPHONE /  Telefunken AK-47 MkII, AR-51
GROOVE TUBE GT67, GT57, MD-1B
AKG C-414EB, THE TUBE
RODE Classic2
SENNHEISER MD-421
SHURE SM-58, SM-57

Present

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