世界的なウクライナ支援の取り組み「Creators for Ukraine」は、2022年3月9日にCISAC理事会によって承認され、開始されました。

この取り組みのミッションは、ウクライナ戦争の犠牲者のための募金活動や、世界中のクリエイターからの支援の呼びかけ、ウクライナ文化の普及です。

この取り組みには、3つの要素があります。

・CISAC 加盟団体からの寄付を中心とした連帯基金
・Songs for Ukraine：ウクライナのアーティストを世界的に宣伝する活動
・世界の4,000人のクリエイターが署名し文化大臣に届けた、連帯を示す公開書簡

ミッションで達成したこと

①支援基金
現在までに約140万ユーロの基金が、ウクライナの著作権管理団体を通じてウクライナのクリエイターに分配されたほか、ポーランド、スロバキア、モルドバ、ルーマニア、ハンガリーで、住居や医療の提供などの人道支援に役立てられています。



②Songs for Ukraine
Songs for Ukraine は、ウクライナのアーティストやウクライナ文化を世界的に宣伝し、文化の普及とアーティストへのロイヤルティーを促進する活動です。

この取り組みは世界のメディアから注目され、ドイツのGEMAや韓国のKOMCAなどCISAC のメンバーによって推進されています。



③支援声明
CISACによるウクライナへの公開支援声明は、世界50カ国・4,000人以上のクリエイターの署名と共に、欧州の政府閣僚に広く回覧されました。



支援への反響

Creators for Ukraineに、多くのアーティストから感謝の声が寄せられています。

※敬称略

	「ウクライナのクリエイター支援を続けているCreators for Ukraine基金に感謝しています。それは、戦争中であっても芸術は、ウクライナにとっても、全世界にとっても、極めて必要なものだからです。芸術は生きている証だと、私は考えています。」 KRUTЬ ウクライナのシンガーソングライターで、NGO-UACRRメンバー。
	「勝利して、また創作を」 「私たち歌手や作曲家にとって、Creators for Ukraine基金の支援はとても大切です。支援してくださりありがとうと言いたいです。本当に大切だからです。ウクライナが勝利したら、私たちはまた創作し、私たちの歌が世界中で聴いてもらえるようになるようになると心から信じています。」 ダリナ・クラスノヴェツカ ウクライナの13歳のシンガーソングライター。ジュニアユーロビジョンソングコンテスト2018のウクライナ代表で、NGO-UACRRメンバー。 https://youtu.be/DqXDxlOX9yk
	「ウクライナのクリエイターへの支援に対し深く感謝しています。ウクライナの作家団体NGO-UACRRのメンバーとして、私自身、戦時中の団結、協力、世界のクリエイターコミュニティの一員であることの重要性を実感しています。私たちは必ず勝利し、ウクライナ独自の強力なクリエイティブコンテンツで感謝の気持ちを示します。それが、世界文化をより強固なものにすると確信しています。」 タラス・トポリア シンガーソングライター。NGO-UACRR副会長を務める。
	「Creators for Ukraineの取り組みや、私たちを支援してくださるすべての方々に感謝の気持ちを伝えたいと思います。皆さんの支援で、私たちはさらに強くなれます。音楽ビジネスに無関心でない皆様には、資金面、情報面で引き続きご支援をお願いします。私たちにとって、それはとても重要なことなのです。私は自分の作品で、常に最大の真実である「愛は愛を育む」ということを伝えていきます。」 ラマ ウクライナのシンガーソングライターで、NGO-UACRR理事を務める。
	「国際的なクリエイティブコミュニティによる、極めて有意義なCreators for Ukraineの取り組みに心から感謝しています。この基金は、団結がもたらす驚くべき力を示し、苦境にあっても私たちは一人ではないという確信を与えてくれます。私たちは国際的な作家のファミリーの一員であり、私たちが共にあれば、平等と自由の中に理解を見出すことができるのです。北の隣人の血なまぐさい侵略に晒されようとも、私たちは破壊によってではなく、生命への渇望、この世界をより良く創造し変えたいという願望によって動機づけられているのです。」 ヴァレリー・ハルキッシュン ソングライター、ウクライナのバンドДруга Ріка（ドルハリカ）のフロントマンで、NGO-UACRR事務局長を務める。
	「ウクライナの作家を支援するために、NGO-UACRRをはじめとする CISAC のグローバルコミュニティ全体が協力してくれました。心から感謝します。このおかげで、私は演劇の舞台で仕事を続け、作詞や作曲をすることができています。つまり、芸術を創造し続けることができているのです。」 ミコラ・ブロフチェンコ 劇作家、脚本家、音楽家、エッセイストで、NGO-UACRR理事を務める。
	「戦争...私たちの魂の痛みを言い表すのに、十分な言葉などありません。子供たちの運命、夢、希望は台無しにされてしまいました。私たちは戦っています。しかし同時に世界中からたくさんの精神的、経済的支援を必要としています。私たちは、Creators for Ukraineの心遣いと財政支援に感謝しています。」 アンドレイ・クズメンコ ウクライナを代表するソングライターで、バンド「スクリャービン」の創設者兼フロントマン。妻のスヴィトラーナバビチュク（承継者兼権利者）は、ウクライナの管理団体「Українська Агенція з Авторських та Суміжних Прав（NGO-UACRR）」の理事を務める。

Creators for Ukraine 次のステップ

この取り組みは続きます。ウクライナでは、ウクライナのクリエイターたちが持続可能な未来を築けるよう、 NGO-UACRRへの支援を継続します。 ポーランドのZAiKSは、クリエイターへの職業支援に重点を置いた第2期を計画し、手当制度に代えて、創作活動支援や芸術教育助成制度を導入しました。

クリエイターやプロフェッショナル達がキャリアと生活を維持するために、さらなる寄付が求められています。

CISACビヨルン・ウルヴァース会長のコメント



「ウクライナの戦いは、我々全員の代理戦争です。だからこそ、ウクライナを支援するにあたり、CISACの国際的 コミュニティーが、これほど見事に団結したのです。」

ビヨルン・ウルヴァース
ABBA設立メンバーで、CISAC会長を務める。