CISAC（著作権協会国際連合）は、加盟する世界の著作権管理団体の2021年の使用料徴収額をもとに、「CISAC Global Collections Report（世界徴収レポート）」の2022年版を発行しました。

このレポートは、音楽、映像、演劇、文芸および視覚芸術の著作権管理団体（JASRACを含みます）による使用料徴収を基礎とした統計のほか、加盟団体のケーススタディー、政策提言等で構成されています。

これによると、2021年の著作物使用料総額は96億ユーロとなりました（2020年比5.8%増、コロナ禍前の2019年比5.3％減）。デジタル（配信）が急伸し31億ユーロ（2020年比27.9％増）となった一方で、ライブコンサート・BGMは16億ユーロにとどまり（2020年比0.7%減、2019年比45.8％減）、依然として落ち込んでいます。

また、ケーススタディーでは、JASRAC伊澤一雅理事長のコメントと共に、コロナ禍でも堅調なJASRACの徴収・分配の実績や、クリエーターの基盤強化の取り組みとしてGDSDX（※2）やKENDRIXが紹介されています（p15）。

・CISACプレスリリース（英文）
・CISAC Global Collections Report 2022
　※　JASACのケーススタディー訳文はこちら

※1　CISACは、世界中の音楽、映像、演劇、文芸および視覚芸術の著作権管理団体によって構成されています。2022年9月現在、119ヵ国・地域の228団体が加盟しています。

※2　Global Digital Service Data Exchangeの略。JASRACがアジアの音楽著作権管理団体と共同で開発している楽曲利用情報共有システム。