ページの先頭です
ページ内移動用のリンクです


プレスリリース

2012年6月15日
一般社団法人 日本音楽著作権協会
(JASRAC)

公正取引委員会の審決について

公正取引委員会は,6月12日,当協会に対する排除措置命令(平成21年(措)第2号。以下「本件排除措置命令」といいます。)を取り消す審決を行いました。審決書の謄本が同日送達されたことにより,この審決は既にその効力を生じ(独占禁止法70条の2第3項),本件排除措置命令は取り消されました。

当協会といたしましては,審判における審査官・当協会双方の主張・立証が十分に吟味された結果として,委員長及び委員各位に適正な判断をしていただいたものと考えております。

2008年4月の立入検査から4年以上が経過しましたが,この間,当協会の業務に変わらぬ御理解・御協力を賜りましたことについて,委託者,利用者その他の関係各位に厚く御礼申し上げます。

当協会は,法令遵守を当然の前提として業務の合理性・適正性の向上に努めてまいりましたが,今回の経験を教訓として,著作権の保護と著作物の円滑な利用の確保との両立という著作権管理事業に対する社会的要請にこれまで以上に応えていく所存です。「保護」と「利用」とをより高いレベルで両立させることは,「国民経済の民主的で健全な発達を促進する」という独占禁止法の目的にも合致するところであると信じるものであります。

◇本件排除措置命令において問題とされた放送分野における音楽著作物使用料の包括徴収についての当協会の見解は,次のとおりです。

放送分野における音楽著作物使用料の包括徴収は,大量の著作物の円滑な利用と適正な著作権保護とを効率的に両立させる方法として極めて合理的なものであって,諸外国において同様の徴収方法が広く採用されていることからも明らかなように,私的独占(独占禁止法3条違反)における「排除行為」として問題になる「正常な競争手段の範囲を逸脱するような人為性を有するもの」※ではありません。

※私的独占の定義規定である独占禁止法2条5項にいう「排除行為」への該当性について最高裁判所が示した判断基準(平成22年12月17日最高裁判所判決[NTT東日本事件上告審判決])。

しかしながら,この点が必ずしも理解されなかったことが本件排除措置命令につながり,今回の審決によって解決に至るまでに多大な労力を費やすこととなりました。当協会では,これを一つの教訓として,今回のような事態を再び招くことがないよう,より広く理解を得やすいものにするという見地から,利用曲目報告の電子化・全量化を関係各位と協力して促進させるとともに,その進捗状況を踏まえ,放送分野における使用料徴収方法の在り方について検討を進めていきたいと考えております。


参考(今回の審決と2月2日の審決案との関係)

今回の審決に先立ち,本件の審判を主宰した審判官が当協会の放送分野の著作物使用料徴収方法は私的独占(独占禁止法3条違反)に該当しないから本件排除措置命令を取り消す審決をすべきであるとする審決案を作成(2月2日送達)していましたが,今回の審決はこの審決案を適当と認めたものです※。公正取引委員会は,事実の認定,判断及び法令の適用について,いずれも審決案と同一であるとしています。
審決の内容については,こちらを御参照ください。

※公正取引委員会の組織は,委員長及び4人の委員で構成する委員会の下に事務総局を置く構造となっており,事務総局に所属する審判官が審判を主宰し,同じく事務総局に所属する審査官が独占禁止法違反事件の審査や審判における違反事実の主張立証を行います。審判官は,審判手続終結後遅滞なく審決案を作成して委員会に提出するとともに,審査官及び被審人に送達することとされており,委員会は,異議申立期間(2週間)の経過後,審決案及び事件記録を調査して,審決案を適当と認めるときは,審決案と同じ内容の審決をすることとされています(公正取引委員会の審判に関する規則73条,78条1項)。

【参考資料1】審判の経過
【参考資料2】放送分野における包括徴収方式(ブランケット契約)導入の経緯

以上


ページの終わりですページの先頭へ戻る