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プレスリリース

2003年5月21日
社団法人日本音楽著作権協会
(JASRAC)

平成15年度定例記者会見

平成14年度の使用料徴収額等JASRACの事業結果はおよそ以下のとおりでした。

■ 平成14年度の使用料等の徴収額

 平成14年度JASRACにおける使用料等の徴収額は、1,060億6,000万円でした。
これは前年度に比べて、7億8,000万円、0.7%の増となっています。
 平成14年度はCDの生産実績がこれまでにない不振を続け、オーディオディスクの徴収額が308億7,000万円、前年度比90.6%と大幅な減収となりましたが、放送等の使用料、及び着信メロディーデータ配信を中心とするインタラクティブ配信の使用料が大きく伸びたことにより、前年度実績を確保することができたものです。
 このほか、外国団体から昨年度、JASRACへ送金された使用料については、演奏権、録音権とも、アニメーションの利用による使用料が増加。演奏権では前年度比124.7%、録音権では同400.3%となりました。

 種目別の徴収額は、「平成14年度使用料等徴収額」をご参照ください。


■ 国際間における著作権管理の充実へ向けた取組み

 JASRACは平成14年度の重点事業のひとつとしてアジア太平洋地域における音楽著作権管理をあげ、昨年8月に「アジア地域における音楽著作権管理強化の方針」をまとめました。
 JASRACはこれまで、アジア地域に対する支援策を実施するとともに、CISAC(著作権協会国際連合)及びBIEM(録音権協会国際事務局)との連携のもと支援の強化を訴えるなど、これら国際組織内に設置されているアジア太平洋委員会においては、その主導的な役割を担い、同地域における集中管理団体による録音権管理体制の確立と海賊版対策の強化を訴え、その活動においてアジアにおける先進団体としての責務を果たしております。
 これに加え、日本政府の知的財産立国政策に連携して、「コンテンツ海外流通促進機構」、「国際知的財産保護フォーラム」などの活動に参加して知的財産保護の推進、侵害実態の監視などの強化に務めております。
 JASRACのこの強化方針は、これまで実施してきた1)アジア地域の管理団体とのより緊密な連携と協力関係の構築、2)管理団体の国際組織との連携強化に加え、3)わが国政府との連携強化の3つを柱としたものです。


■ デジタル時代における著作権管理に向けた取組み

 高度情報化社会における効率的な著作権管理の実現と権利者の利益の確保を両立させることを目指してJASRACが提唱している「DAWN-ACT」構想を柱に、平成14年度は次の業務等に取り組みました。

1. 「プロバイダ責任制限法著作権関係ガイドライン」に基づく信頼性確認団体として、JASRACは、平成14年度中に延べ 14,344ファイルにのぼる権利侵害情報について、各プロバイダに対し送信防止措置請求を行いました。この結果、ホームページの削除、ファイルの削除、閲覧停止などの措置がほぼすべてにおいてとられ、権利侵害の防止に着実な成果を上げることができました。
一方でJASRACは、日本経済団体連合会が設置した「ブロードバンドコンテンツ流通研究会」をはじめとする、ブロードバンド時代における映像等のコンテンツの簡易・迅速な権利処理の仕組みを確立することを目的とした各種研究会に、積極的に参加しています。
2. 電子透かしの利用を促進するためJASRACは、日本レコード協会と共同して実証実験を行い、電子透かし技術が違法著作物データ監視システムとの組み合わせにおいて有効に機能し、ネットワーク上で違法利用されているCD音源等の発見や特定などに寄与する技術であることを明らかにしました。
3. 業務全般にわたるEDI(電子データ交換)化の一環として行っている曲目報告の電子化を、平成14年度はさらに推進。前年度に開発を終えた曲目報告用アプリケーションソフト(J-BEAT)を、放送事業者及び放送番組制作者へ配付するとともに、積極的な活用を促すため、この取扱いに関する説明会を開催しました。
また民放連との間では、放送局が番組編成する際に、利用曲目情報を作成する放送支援システム(メロディーズ)を利用した実証実験を継続しており、平成14 年度は一部のFM放送局から、このシステムでの曲目データの提供を受けました。平成15年度はJFN(全国FM放送協議会)加盟の38社からこのシステムでの曲目データの提供を受けることになっています。


■ 音楽著作権管理に関わる重要判決

1. カラオケリース事業者に対する法的措置
  大阪市所在の通信カラオケリース事業者に対して、JASRACに許諾を取らずにカラオケ利用を続けている店舗へカラオケ用楽曲データを提供できないようにする措置を求めた本案訴訟で、大阪地裁は平成15年2月13日、同事業者に対し、違法利用店舗への管理著作物の提供を禁止するよう命じました。これは、カラオケリース事業者に、違法利用のリース先店舗へのカラオケ用楽曲データの提供を禁止した初の判決です。
2. 社交ダンス教授所事業者に対する法的措置
  長期にわたり無許諾利用を続けていた、愛知県所在の社交ダンス教授所の経営者らに対し、管理楽曲の使用差止及び過去の無許諾利用に対する損害賠償などを求め名古屋地裁に提起していた本案訴訟で、平成15年2月7日、同地裁は、経営者らに対し、管理著作物の使用差止と損害賠償の支払いを命ずる全国初の司法判断を下しました。
ただし、判決では、経営者らに求めていた損害賠償額が減額されたため、JASRACはこの内容を不服として、同年2月20日、名古屋高裁に控訴。経営者らも控訴しています。
3. 演奏会事業者に対する法的措置
  全国の演奏会場において、歌謡ショー等の興行を無許諾で開催している静岡県所在の演奏会事業者及び名義上の主催者等に対し提起した本案訴訟で、平成14年6月28日、東京地裁は同事業者らに管理著作物の使用禁止と損害賠償の支払いを命じました。しかし、この判決は、名義主催者の損害賠償責任を認めず、損害賠償額の一部と同事業者らのうち法人事業者の元役員の連帯責任については、JASRACの請求を棄却する内容であったため、同年7月11日、JASRACは東京高裁に控訴。平成15年1月16日、同高裁は、JASRACの主張を全面的に認め、一審判決の敗訴部分を取り消す判決を言い渡しました。
歌謡ショーにおける名義主催者の損害賠償責任など、演奏会における著作権侵害に対して下された判決は過去に例がなく、今後の演奏会管理を行ううえで意義のある判決となりました。
4. ファイル交換サービス提供事業者に対する法的措置
  インターネット上のファイル交換サービス「ファイルローグ」を提供している、有限会社日本エム・エム・オーに対する法的措置について、昨年4月東京地裁で、JASRACの主張を全面的に認める仮処分決定が下されましたが、本案訴訟においても平成15年1月29日、東京地裁は同社に対し、著作権の侵害責任を認める中間判決を下しました。今後は、差止めの範囲と賠償すべき損害金の額が審理され、最終判決が出される予定です。


■ BGMの管理

 平成14年4月から開始した「録音物の再生演奏及び公衆送信による伝達」については、有線音楽放送など背景音楽(BGM)の音源を提供する事業者が個別の店舗に代わって使用料を支払う、いわゆる元栓処理について、国内のBGM音源提供事業者のほぼ100%、67事業者との契約が完了し、徴収額は2億 8,000万円となりました。


■ 平成14年度に実施したJASRAC文化事業

 JASRACは平成10年度から、会員の会費を主な財源として「著作権思想の普及に関する事業」「音楽著作物の創作または普及活動に対する支援事業」「音楽の利用開発に関する研究に対する支援事業」を3本柱とする公益的文化事業を行っています。
 5年目に入った平成14年度は、34事業を実施したほか、私的録音補償金・共通目的基金の助成を受け著作物の創作の振興及び普及に資するための2事業の合計36事業43公演を実施しました。


■ 2003年JASRAC賞~金賞に「千と千尋の神隠し BGM」

2003年JASRAC賞が決まりました。
 JASRAC賞は、著作物使用料の分配額によって決定、関係権利者に対し、その功績と栄誉を称え、かつ、JASRACへの貢献に感謝して顕彰するものです。21回目の今年は、平成14年4月から今年3月までの1年間の分配額を対象にしています。また、金・銀・銅賞作品の製作・販売レコード会社等に対しても、各受賞作品の公表、普及に尽くした功績を称え、JASRACへの貢献に謝意を表すため、感謝状を贈っています。


2003年JASRAC賞受賞作品

金賞
国内作品の分配額第1位
「千と千尋の神隠し BGM」
作曲 久石 譲
音楽出版 株式会社 徳間書店
株式会社 ワンダーシティ
ビデオグラム
製作・販売
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社


銀賞
国内作品の分配額第2位
「traveling」
作詞・作曲 宇多田 ヒカル
音楽出版 イーエムアイ音楽出版 株式会社
有限会社 ユースリー・ミュージック
レコード
製作・販売
東芝イーエムアイ 株式会社
歌唱 宇多田 ヒカル


銅賞
国内作品の分配額第3位
「亜麻色の髪の乙女」
作詞 橋本 淳
作曲 すぎやまこういち
音楽出版 株式会社 セブンシーズミュージック
株式会社 ヴィーナストーン
レコード製作 エイベックス 株式会社
レコード販売 株式会社エイベックス・ディストリビューション
歌唱 島谷ひとみ


国際賞
国内作品のうち、
外国入金の分配額第1位
「ポケットモンスターBGM」
作曲 宮崎 慎二
音楽出版 株式会社 テレビ東京ミュージック
株式会社 メディアファクトリー
株式会社 小学館ミュージックアンドデジタルエンタテイメント


外国作品賞
外国作品の分配額第1位
「HIKARI」
O.A.&O.C. 宇多田ヒカル
O.P. WALT DISNEY MUSIC COMPANY(ASCAP)
S.P. 財団法人 ヤマハ音楽振興会


以上

-添付資料-
平成14年度使用料等徴収額
2003年JASRAC賞受賞作品


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