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プレスリリース

2003年1月20日
社団法人 日本音楽著作権協会
(JASRAC)

歌謡ショー主催者に対する控訴審判決「名義主催」にも損害賠償責任

 歌謡ショーにおける音楽著作物利用に対する損害賠償等の請求をめぐる裁判で、東京高等裁判所は1月16日、一審の東京地方裁判所の判決を覆し、「名義主 催者」にも損害賠償責任があるとの判決を下しました。
 この裁判は、2001年7月30日にJASRAC(日本音楽著作権協会 理事長吉田茂)が全国各地で歌謡ショーを開催している静岡県内の演奏会事業者に 対して、JASRACが管理する音楽著作物(管理著作物)の使用差止と168件の演奏会について損害賠償を求めた事件で、一審の東京地方裁判所では使用差 止めと166件の歌謡ショーの損害賠償を認めた(2002年6月28日判決)ものの、残る2件の歌謡ショーについては、被告による名義主催であり、実質的 には利用主体にあたらないとしてJASRACの請求を棄却、また、法人の元役員の連帯責任についても請求が棄却され、JASRACが控訴していたもので す。
 今回の判決は一審判決を覆し、名義主催者であっても損害賠償責任が生じること、また元役員の連帯責任についてもJASRACの主張を全面的に認めるもの となりました。
 なお、歌謡ショー、音楽発表会など演奏会の分野の著作権侵害に対する司法判断は、一審並びに今回の判決が初の本訴判決となり、これらの判決で JASRACがこれまで演奏会等の主催者に主張してきた(1)演奏会の管理・運営を支配し、利益を受けるプロモーターの主催者責任と、(2)名義主催者の 責任の2点が全面的に認められ、明確になったことは高く評価できるものです。

【事件の概要等】

1. 2001年7月30日、全国各地で歌謡ショーを開催している(有)ダイサンプロモーション(静岡県磐田郡 代表岡本寛 二)と、その経営を引き継いでいる(有)オカモト(静岡県浅羽町 代表岡本貞子)に対し、JASRACは再三の注意・警告にもかかわらずJASRACの管 理楽曲を無断で利用していた168件の演奏会について、3,700万円余の損害賠償請求と今後の使用差止めを東京地方裁判所に提訴。
2. 2002年6月28日、東京地方裁判所は、被告2法人に対し166件の演奏会についての
損害賠償並びに今後のJASRAC管理楽曲の使用差止めを認める。(有)オカモトが「ダイサンエージェンシー」の名称で名義主催をした2件の責任について は、実質主催者(訴外)の責任であるとして請求を棄却。また、(有)ダイサンプロモーションの岡本代表が(有)オカモトの取締役を務めており、取締役辞任 後も実質的に演奏会の管理・運営にあたっていたものの、取締役辞任後に(有)オカモトが開催した演奏会(116件)については、連帯責任の請求を棄却し た。
3. 2002年7月11日、JASRACは、東京地方裁判所の判決のうち請求棄却となった2件の演奏会と、岡本寛二の連帯 責任について控訴。

【今回の判決の内容】
(1) 名義主催者の責任
訴外Aに名義を貸したことで、「演奏会開催が可能ないし容易に開催でき、両者は協力して演奏会を開催したものと解される」、「その結果、故意または過失に より、JASRACに損害を与えたのであれば、両者のそれぞれに賠償責任が生じる」、「被控訴人は、歌謡ショー等の演奏会を開催する場合、事前の許諾を得 て使用料を支払う義務があることを認識していた」ことから、名義の借り手と「協議するなど、その手続きに遺漏のないようにすべきであったのに、そのための 行為をなんらしていない」以上、「確定的な故意はなかったとしても、未必的な故意または重大な過失があった」として賠償責任を認めた。
(2) 元取締役岡本寛二の責任
岡本寛二((有)オカモト代表岡本貞子の夫)に対して、取締役辞任後も(有)オカモトの興行について従前同様、JASRACへの管理著作物の利用手続き、 使用料の支払の意志決定に重要な役割を果たしているとして、不法行為による損害賠償責任を認めた。 

本件についてのお問い合わせは、JASRAC訟務部、または広報部へ
訟務部: TEL 03(3481)2119 (担当:木原、浦)
広報部: TEL 03(3481)2164 (林、加藤、若山)


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