2003年1月29日
ファィル交換サービス「ファイルローグ」の中間判決について
社団法人 日本音楽著作権協会
理事長 吉田 茂
昨年4月11日の仮処分決定に続き、今回の中間判決におきましても東京地方裁判所は、わが国の著作権制度に照らしてまことに当を得た判断をされました。
とりわけ、「単にファイル交換の場を与えたに過ぎない」という被告の主張が退けられ、著作権侵害の主体として認められたことは、今後の著作権保護にとっ
て、たいへん意義のあることとして高く評価するところであります。
本件以外にも、ファイル交換等による違法行為がまん延しておりますが、このような違法行為を排除して著作物を適正に利用することは音楽文化を振興させ、デ
ジタルコンテンツの創造・流通を活性化させるために欠くべからざる要件であることをご理解いただきたいと思います。
このためJASRACは、現在、違法利用の監視システムを稼動させ日々情報を収集すると共に、音楽データに埋めこんだ電子透かし情報が違法利用の検出に役
立つかどうか見極める実験を行うなど、ネットワーク環境での適正な音楽の利用に寄与するためのさまざまな取組みを進めております。また、昨年5月に施行さ
れたプロバイダー責任制限法に基づいて、違法にアップロードされている音楽ファィルの削除をプロバイダーに求め、実効を上げているところであり、今後とも
これらの取組みを進めることにより、ネットワーク上の違法利用の排除に全力を尽くして参る所存です。
今回の判決は、このような考え方や取組みを一層広く社会に理解していただくためにも意味するところはたいへん大きなものがあり、JASRACはこの判決を
踏まえ、関係団体とも連携をとりながら著作権の保護と音楽利用の円滑化を図ることを通じて音楽文化の普及・発展により一層貢献して参りたいと考えておりま
す。