音人工房

JASRAC 日本音楽著作権協会

第12回 黒須 克彦 Katsuhiko Kurosu

Profile

1978年生まれ 神奈川県出身
ピアノの講師をしていた母の影響で幼い頃から音楽に興味を持ち、学生時代にベースを始める。アーティストのサポートバンドでベースを演奏しながら、2005年頃から本格的に作家活動をスタートさせる。
現在では、J-POPからアニソン、子ども向け楽曲まで幅広い分野で作曲、編曲、サウンドプロデュースを担当するとともに、ベーシストとして数多くのアーティストのレコーディングやライブに参加。2015年10月29日、畑亜貴、田代智一、田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN)とともに音楽プロデュースチーム・Q-MHz(キュー・メガヘルツ)を結成。2015年度オリコン年間ヒットランキング作曲家部門6位。
2013年9月からJASRACメンバー。

■Official web site
http://katsuhikokurosu.com/

■Official Twitter
https://twitter.com/krossy

アンケートにお答えいただいた方の中から抽選で5名様に黒須さんのサイン入りCDをプレゼントいたします。

※応募は締め切りました。たくさんのご応募ありがとうございました!

  1. Vol.1
  2. Vol.2
  3. Vol.3

Vol.1 いつも音楽と隣り合わせだった日々

音楽との出会いについて教えてください。

黒須:母が家でピアノ教室を開いていたので、幼い頃からおもちゃみたいな感覚でピアノを触っていました。小学生になると、アニメやゲームの曲をピアノで弾いてみたいと思うようになって、母から簡単な手ほどきを受けました。

ピアノ以外の楽器を始めたきっかけを教えてください。

黒須:家にガットギターがあったので、当時はZIGGYやプリンセス プリンセスのバンドスコアを見ながら、弾いていました。最初はピックを片手に、ガットギターで遊んでいたのですが、中学に上がる頃にエレキギターを買ってもらったんです。そこからは、更にギターが楽しくなって、タブ譜を見ながら、ひたすら練習していました。コードの仕組みなど、ギターの演奏にはピアノの経験も生かされましたね。

当時はどういった音楽に親しんでいましたか?

黒須:自分の好きなアーティストがどういう曲を聴いて育ってきたのかに興味を持つようになり、音楽雑誌を読んで、エアロスミス(Aerosmith)やハノイ・ロックス(HANOI ROCKS)の名前を知ったことがきっかけで、洋楽を中心に聴くようになりました。

ベースにはいつ出会ったのですか?

黒須:高校生の頃、文化祭に向けてバンドを組んだのですが、この時はまだギターでした。その後、大学に入学し、しばらくしたあと、学外でバンドを組もうということになったんですが、対バンするバンドのギターの皆さんが上手いんですよね。僕はテクニカルなギターがあまり弾けなかったので、そろそろ限界かな、とも思っていて。ちょうどその頃、他のバンドから「ベースで入らない?」と誘われて、引き受けたことがきっかけでベースを始めました。20歳くらいの頃です。今だから言えますけど、ベースを始めた直後は、弦を1本だけ押さえれば済むので、ちょっと楽だなと思いました(笑)。

最初に作曲をしたのはいつですか?

黒須:高校生の頃、MTR(マルチトラックレコーダー)をかじり始めたのが最初ですが、本格的に作曲を始めたのは、自分が組んでいたバンドのために曲を書き始めた頃です。自分のつくった曲が、デモテープになったり、ライブでお客さんに披露したりすることで、様々な反応が得られて嬉しかったです。

職業作家になろうと意識したのはいつ頃でしたか?

黒須:そのバンドでデビューもできましたが、結局デビュー後少しして、解散してしまいました。その後は、アルバイトをしながら、別のバンドに入って曲を書き続けていましたが、20代半ば頃、デビューのときにお世話になった方から「女性ボーカルのかわいい感じの曲を探しているんだけど、書いてみない?」というお話をいただいて。その当時は、最小限のDTM(デスクトップミュージック)のセットしか持っていなかったのですが、何とか曲を仕上げると、驚いたことに採用していただけることになりました。橋本みゆきさんの『Cheer UP!』(2005年)という曲です。この楽曲をきっかけに、様々なアーティストに向けて、色々な楽曲を提供することになりました。そうしているうちに、ひとつのバンドにいて同じボーカリストやメンバーに曲を書くよりも、性別やジャンルを問わず、幅広く楽曲を提供していくことの方が、自分には向いているのかな、と思い始めました。

音人アイテム -OTOBITO ITEM-

黒須さんの創作活動に欠かせないアイテムをご紹介!

フィーチャーフォンにAndroidが搭載された、いわゆる「ガラスマ」です。
車の中は、いわば閉じられた空間なので、いろいろイメージしやすく、メロディがふと思い浮かぶことがあります。人によっては、思い浮かんでもあえて録音せず、しばらく経って覚えていないなら、それまでだという方もいらっしゃるんですけど、僕はもったいないと思うので、常に思いついたらこまめに録音しています(笑)。

ページ上部へ

  1. 1
  2. 2
  3. 3

トップに戻る

  1. Vol.1
  2. Vol.2
  3. Vol.3