JASRAC文化事業 文化事業TOP
スケジュール
JASRAC講座 ミュージック・ジャンクション
〜ポピュラー音楽と著作権〜
各回220名様無料ご招待
イベント終了!

音楽産業の更なる発展を目指して、音楽ビジネスや著作権と結びつく様々なジャンルをテーマに、公開講座をシリーズで開催します。

日時
第1回 : 2004年1月29日(木)
第2回 : 2004年2月23日(月)
第3回 : 2004年3月9日(火)
第4回 : 2004年3月10日(水)
開演
各回共に 19:00〜21:00
会場 JASRACけやきホール :東京都渋谷区上原3-6-12
(千代田線/小田急線「代々木上原」駅南口徒歩3分)
受講料 無 料
プログラム −第1回−
2004年1月29日(木)19:00〜21:00
テーマ:
テレビ時代の新たな“子どものうた”の出現:
「みんなのうた」をはじめとして

概要
1961年テレビ時代の到来とともに発足し現在までに1000曲を超える「うた」を紹介してきたNHK『みんなのうた』は、テレビ時代の新たな"子どものうた"を生み出してきました。「みんなのうた」をはじめとする子どもむけの音楽番組が提示してきたそれぞれの時代の「うた」の特徴を示すと同時に、作り手・受け手の声を照らし合わせながら1960〜90年代までの"子どものうた"のドラスティックな変遷に着目し、それぞれの時代に生きた子どもたちを取り巻くさまざまな文化社会的状況の急激な変化、家族・学校・教育・音楽・メディアなどとの関りを考察します。

講師: 葉口英子
(京都大学大学院人間環境学研究科博士後期課程)
大阪教育大学卒業後、金沢大学大学院、リヴァプール・ジョン・モアズ大学(交換留学)、オーストラリア・マッコーリー大学(留学)等を経て現在に至る。主な論文「視聴覚メディアにおける音楽_テレビ・コマーシャルからみた音楽と映像の相互作用」(大阪教育大学発達人間学紀要)、「‘みんな’の『みんなのうた』NHK音楽番組の生産・消費をめぐる一考察」(マス・コミュニーケーション研究)他。
出演: 塩野雅子(うた)、上雅子(ピアノ)


−第2回−
2004年2月23日(月)19:00〜21:00
テーマ:
音楽著作権の誕生:二つの「著作権」と浪花節

概要
音楽産業に欠かせない重要な制度である著作権は、一般には音楽を創作した「作者」に与えられる経済的・人格的な権利として理解されています。しかし、著作権制度には、「COPYRIGHT(複製する権利)」と「AUTHOR'S RIGHT(作者の権利)」の二つの流れがあります。新しいメディアや音楽実践は、この両者の流れの間で微妙に異なった扱いを受けることになり、しばしば混乱が生じ、その解決策が模索されることとなります。わが国では、約90年前の大正年間に起きた「桃中軒雲右衛門事件」と、その結果行われた法改正が、その後のレコード産業発展の重要なターニングポイントとなったといえます。当時の時代背景を反映し、戦意高揚と武士道鼓吹を狙った支配層の後押しを受け、急速に全国で人気を博すようになった浪花節。この事件が日本の著作権に及ぼした影響を、売出し中の若手女流浪曲師の一節を交えて解説します。

講師: 増田聡(法政大学国際文化学部非常勤講師)
大阪大学卒業後、同大学院文学研究科芸術学専攻博士後期課程修了・博士(文学)、鳴門教育大学学校教育学部助手を経て現職。著書『その音楽の作者とは誰か_リミックス・産業・著作権(仮題)』(みすず書房近刊)、共著『ポピュラー音楽へのまなざし』 (勁草書房,2003年)、主な論文「誰が誰に語るのか−Jポップの言語=音楽行為論・試論」(『ユリイカ』2003年6月号)他。大妻女子短期大学非常勤講師(兼任)、国立民族学博物館共同研究員(併任)。
出演: 太田ももこ(浪曲師)、吉野静(曲師[三味線])


−第3回−
2004年3月9日(火)19:00〜21:00
テーマ:
ポピュラー音楽における異国情緒

概要
文化を対象にする学問では、「エキゾチズム(Exotisme / Exoticism)」という単語が軽蔑的に利用されることが多く、非現実的なファンタジーであり、帝国主義と共犯するものだとよく見なされています。しかし「異国情緒」と定義すれば、エキゾチズムはイデオロギーや現実とは複雑な相互関係をもっているものであり、ほとんどの異文化表象の一つの要因だと思われます。ポピュラー音楽のなかでも「エキゾチック」な楽器、メロディー、リズム、音色、歌唱スタイル、歌詞などと「非エキゾチック」な要素との組み合わせで異国情緒を感じさせる曲がすくなくありません。このようなポピュラー音楽における異国情緒の理論的概念を述べながら、日本の「大陸メロディー」をはじめ様々なジャンルにみるエキゾチックな表現をとりあげます。

講師: エドガー・ポープ(北星学園大学短期大学部助教授)

ヴァージニア・ポリテクニック・インスティテュート(専攻;コンピュータ・サイエンス)卒業後、イェール大学大学院、ワシントン大学大学院(生物統計学研究科)、などを経て金沢大学大学院教育学研究科音楽修士課程、ワシントン大学大学院民族音楽学博士課程を修了。1998年より現職。著書に99年3月ユリイカ「戦時の歌謡曲にみる中国の<他者>と日本の<自我>」(青土社)、Songs of the Empire: Continental Asia in Japanese Wartime Popular Music (博士論文) 他。
出演: 劉福君(二胡)


−第4回−
2004年3月10日(水)19:00〜21:00
テーマ:
技術発展と音楽のメディエーション

概要
レコード録音技術の発明に始まる音楽の複製とメディエーションは、蝋管録音から円盤録音とレコード録音技術の発明へと変遷します。さらにマイクロフォンと電気増幅装置の発展、磁気テープの普及、LPの普及、カラオケの発明、カセットテープの開発、シンセサイザーの発展、CD支配などの技術発展が、人々に音楽を伝える媒介を発達させました。同時に、アーティストの表現手段もこれらの技術発展にともない大きく変化してきたといえます。一例として、いわばポピュラー音楽の文体を変えることになったビートルズのサウンドを取り上げながら、解説していきます。

講師: 三井 徹(金沢大学教育学部教授)

金沢大学大学院教育学研究科(修士課程)、大学院社会環境学研究科(博士課程)教授。著書に「黒人ブルースの現代」音楽之友社、「コラムB面のアメリカ」草思社、訳書に「ビートルズ百科全書」集英社、「ポップ・ヴォイス;スーパースター163人の証言」新潮社、編著に「クロニクル20世紀のポピュラー音楽」平凡社、他多数。国際ポピュラー音楽学会会長(93〜97年)。日本ポピュラー音楽学会会長(1990〜94年,2002年〜現在)。
出演: 慶応義塾大学Beatles研究会
お問合せ 03-3481-2100 JASRAC文化事業部
(9:00〜12:00・13:00〜17:00 土・日・祭日を除く)


主催 : 社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)


−この公開講座は、JASRAC会員(作詞家・作曲家・音楽出版社など)の会費により、公益的文化事業として開催いたします。−

このページのTOPへ
文化事業トップへ | この年の一覧へ